安田記念　競馬予想

春のマイル王決定戦と言えば何と言っても波乱のGI・安田記念である。
安田記念が波乱となる根拠はいくつかある。
時期的に雨の影響で道悪競馬になること、開催が進んで馬場が荒れてきていること、外国馬の中でも、軽い馬場に適性のある人気薄が活躍することなどが挙げられる。
また、安田記念と言えば比較的高齢馬の活躍が目立つレースでもあることから、充実著しい高齢馬が意外にも人気がないということも少なくなく、そうした馬が波乱の立役者になるケースがよく目立つ。
と、ここまでこの安田記念の傾向がはっきりしているにもかかわらず、それでいて馬券はそう簡単に的中できるわけではないというのが、安田記念の本質的な難しさである。
安田記念といえば、直線の長い東京競馬場の芝1600mのスピード競馬だが、レースでただ1つのコーナーである第4コーナーのカーブが緩く、しかもそこから600m近い直線の叩き合いになるわけだから、当然息を入れるタイミングは他のどのレースよりも難しいレースである。
単にスピードで押し切ってしまえるほどラクなマイル戦ではない。
このあたりがこの安田記念をより一層難しくさせているという考え方もできるはずである。
したがって、典型的な短距離血統の馬でなく、距離の守備範囲で言えば1800m以上の距離にも対応できるある程度の融通性が必要になってくるのだ。
そして、激しい競馬の走り方を馬自身が心得ているという意味で、キャリア豊富な高齢馬が台頭するレースとなっている可能性が大きい。
また、外国馬は不思議と人気サイドではなく、人気薄のほうの馬が活躍する傾向にある。
近年特に香港からの参戦が目立つようになってきているが、香港馬とてその傾向は変わらない。
おそらく日本のような軽い馬場が他の国では実現されておらず、したがってパワーに任せてスピードで押し切るタイプの馬が自国で良績を挙げ、逆に軽い馬場に適性のあるタイプが人気を落とすというケースが考えられる。