菊花賞 競馬予想

菊花賞の競馬予想

古くから「強い馬が勝つ」と言われてきた菊花賞であるが、それを象徴するかのように、菊花賞馬からは多くの名馬が誕生している。
三冠レース最終関門の菊花賞は、京都で行われる芝の外回り3000mというマラソンレースである。
「強い馬が勝つ」のだから当然この菊花賞、馬券的にはそれほど荒れることは多くなかった。
しかし近年は違う。
なにしろ「距離適性3000m」なんていう馬はほとんど存在しなくなってしまったからだ。
アメリカからの輸入種牡馬が幅を利かせるようになって以来、ステイヤーが激減の一途をたどる状況下で、「マラソンレースこそ」という馬がほとんど見られなくなったのは当然の結果であろう。
したがって、この菊花賞は馬券的にかなり難解なレースになるといっても過言ではない。
いくら血統的なアドバンテージを見つけようとしても、そうした血統が「存在しない」のだから、これは難しくて当然である。
しかし、裏を返せば、従来のマラソンペースで先手を奪う馬もまた少なくなっているということが言えるわけだ。
つまり、確かに京都の外回りの3000mの距離であっても、それでもなおスローペース以上のスローペースとなることがある、ということだ。
馬場造園技術の向上によって、時計的にはかなり速い時計が例年計測されてはいるものの、時計では測りきれない部分でずいぶん楽な競馬になったという印象が、最近の菊花賞の印象である。
したがって、血統的にはそれほど重厚なステーヤー血統である必要がなくなってきた、という見解が成り立たなくもない。
ただし、馬込みを嫌う、あるいは一瞬のキレが武器であるといったタイプの馬にとってはやはり苦しいと言わなければならないのが菊花賞。
従来のスタミナが要求されるレースから、道中の我慢が要求されるレースへと移行しつつあるという印象をこの菊花賞に感じている。
その意味では、精神的に達観している馬たちが菊の大輪を咲かせる可能性が大きいと言えるかもしれない。