中山大障害 競馬予想

中山大障害の競馬予想

暮れの中山の名物レースと言えば、なんといってもグランプリ・有馬記念ということになるだろうが、この開催には、有馬記念以外にも「名物レース」と言えるレースが組まれている。
開幕週の長丁場、芝3600mのステイヤーズステークスもそうだし、ジャンプのビッグレース、4100mの中山大障害もまさに「名物レース」の典型だ。
中山大障害が「名物レース」と評される理由はいくつかある。
たとえば、その歴史は、東京優駿(日本ダービー)とさして変わらないほどの伝統的なレースであるのもそうだし、中山大障害と中山グランドジャンプでしか使用されないコース、障害などもそれにあたる。
ちなみに、そのコースとは「襷コース」であり、障害は「大竹柵」と「大生垣」である。
この2か所では落馬事故が非常に多く、動物愛護の観点からいろいろ議論されてきたという背景もあるが、未だなお続けられている。
歴史あるレースだけに、数々の記録が残っているのもこのレースの大きな特徴だ。
たとえば、2010年現在で、これまでに中山大障害の最多優勝騎手は、現調教師の星野忍元騎手で、なんと7勝も挙げている。
また、特にオールドファンにとっては「傷ましい事件」として記憶されている人も少なくないと思うのだが、「ダテハクタカ事件」という事件をご存知だろうか。
パドック周回中、何者かがダテハクタカという馬に濃硫酸をかけ、これにより右目を負傷したダテハクタカ号は競走除外になるというとんでもない事件であった。
それがこの中山大障害であった。
1972年のことだそうだ。
ちなみに、被害馬ダテハクタカはそのレースで1番人気に推されていた。
このように、数々の栄光が生まれ、そして傷ましい事件も見てきた中山大障害であるが、個人的に、平地GIレースを含めても一番好きなシーンが、この中山大障害と中山グランドジャンプにはある。
それは、ゴール直後、観客からの暖かい拍手が送られることだ。
あのシーンは何度見てもいいものだ。