スプリンターズステークスの競馬予想
かつては年の瀬に行われていた秋のスプリント王決定戦・スプリンターズステークスであるが、距離体系における路線整備が行われた関係でスプリンターズSが前倒しで行われるようになり、現在は秋の中山の最初の開催に組まれるようになった。
秋のGIシリーズの開幕戦となるのが、このスプリンターズSである。
夏の「サマースプリントシリーズ」が登場したことで、春先まではまったく聞かれることがなかった名前が急にこのスプリンターズSの「有力馬」としてGIの勲章を狙う立場になったりする馬も現れてきたから、この時期変更は、主催者側ならびに穴党ファンにとっては「大当たり(穴党ファンの馬券の首尾は別として)」ということになるのではないだろうか。
以前は比較的カタイレースというイメージがあったこのスプリンターズSであるが、時期が変更されてからというもの、かなり穴っぽい馬の台頭もちらほら見られるようになってきた。
そして、春のスプリント王決定戦として高松宮記念が創設されて以来、やはり春のチャンピオンスプリンターがこの秋のスプリンターズSでも好成績をあげているのは納得のいくところである。
中でもトロットスター、ビリーヴ、ローレルゲレイロの3頭が、いわゆる「春秋制覇」を達成してきた(2010年6月現在)。
したがって、このスプリンターズSを予想する際には、日本馬に関して言えば、「春からの既成勢力」+「サマースプリントシリーズ組」+「別路線組の上がり馬」という、かなり難解な予想となることは不可避である。
したがって、順調度や仕上がり、当日の気配などといった基本的なファクターに加え、その年の馬場コンディション(つまり、勝ち時計の目算)、枠順などといったあらゆるファクターを予想の手掛かりとする必要が出てくるというのが、スプリンターズSの大きな特徴である。
しかもこのレースは、外国から参戦する「速い馬」たちの取捨が大きなカギを握るレースでもある。